山から転がり落ちてきた大きな石を受け止め、村を守った修験者。死後、村人はほこらを建ててまつった―。愛媛県の久万高原町教育委員会はこのほど、修験者伝説が残る同町前組のほこらの人骨を調査し、江戸時代初期の男性のものと分かった。江戸時代の地誌にも前組に修験者がいたとあり、町教委の遠部慎学芸員は「伝承を裏付ける科学的根拠が得られた」としている。